腱鞘炎とは、筋肉と骨をつなぐ腱と、その腱を包んでいる腱鞘の間に炎症が起こり、手首や指に痛みや腫れなどが現れる状態です。手や指を繰り返し動かすことで腱と腱鞘に負担がかかり、動きがスムーズでなくなることがあります。
特に親指側の手首に起こる腱鞘炎では、親指を広げたり動かしたりした際に痛みを感じやすく、物をつかむ、持ち上げる、ひねるといった日常的な動作でも症状が現れる場合があります。
腱鞘炎は、家事や仕事、パソコン作業、スマートフォンの操作など、日常生活で手や指をよく使う方にみられます。症状が続くと普段の何気ない動作にも支障が出ることがあるため、手首や指に痛みを感じた際には負担をかけ続けないことが大切です。
腱鞘炎は、手首や指を繰り返し使うことで腱と腱鞘に負担がかかり、摩擦によって炎症が生じることが主な原因です。日常生活や仕事での手の使い方に加えて、身体の状態などが発症に関係する場合もあります。
手や指の使いすぎ
同じ動作を繰り返したり、手や指を長時間使い続けたりすると、腱と腱鞘に負担がかかります。十分に休ませないまま使い続けることで炎症が生じ、痛みや腫れにつながることがあります。
家事や手作業
料理や掃除、洗濯などの家事では、物をつかむ、絞る、持ち上げるといった手首や指を使う動作を繰り返します。また、細かな作業を長時間続ける仕事などでも、特定の腱に負担が集中する場合があります。
パソコンやスマートフォンの操作
キーボードやマウスの操作、スマートフォンを持ったまま親指を繰り返し動かすことなども、手首や指への負担につながります。長時間同じ使い方を続けることで、症状が現れる場合があります。
スポーツによる負担
ラケットやクラブなどを握るスポーツでは、手首や指に繰り返し力が加わります。練習時間が長かったり、同じ動作を繰り返したりすることで、腱や腱鞘への負担が大きくなることがあります。
妊娠・出産期や更年期などの影響
腱鞘炎は、妊娠・出産期や更年期の女性にもみられることがあります。この時期に起こるホルモン環境の変化などが、腱や腱鞘の状態に影響すると考えられています。
腱鞘炎では、手首や指の痛みをはじめ、腫れや動かしにくさなどの症状が現れます。初めは特定の動作をしたときだけ痛みを感じていても、症状が進むと日常のさまざまな動作で痛みを感じることがあります。
手首や指が痛む
腱鞘炎が起きている部分を動かした際に、手首や指に痛みを感じることがあります。特に腱へ負担がかかる動作を繰り返すと、痛みが強くなる場合があります。
親指を動かすと痛い
親指側の手首に腱鞘炎が起きている場合、親指を広げたり曲げたりすると痛みを感じることがあります。物をつかむ、ペットボトルのふたを開けるなどの動作で痛みが出る場合もあります。
手首や指が腫れる
炎症が起きている腱や腱鞘の周辺に、腫れがみられることがあります。患部を押した際に痛みを感じたり、周囲に熱っぽさを感じたりする場合もあります。
手や指を動かしにくい
痛みや腫れによって、手首や指を普段どおり動かしにくくなることがあります。動かした際に引っかかるような違和感を覚える場合もあります。
物をつかむと痛い
バッグを持つ、コップをつかむ、タオルを絞るなど、手や指に力を入れる動作で痛みが出ることがあります。症状が強くなると、日常生活の何気ない動作にも支障を感じる場合があります。
手首をひねると痛い
ドアノブを回したり、ペットボトルのふたを開けたりするような手首をひねる動作で、痛みを感じることがあります。繰り返し同じ動作を行うことで症状が強くなる場合もあります。
腱鞘炎の症状は、手や指を使い続けることで悪化することがあります。痛みや腫れが強い場合や、手や指を動かしにくい状態が続いている場合には、ほかの病気やけがとの区別も必要になるため、医療機関で状態を確認することが大切です。