有痛性外脛骨とは、足の内側にある「外脛骨」と呼ばれる副骨の周辺に痛みが生じる状態です。外脛骨はすべての人にある骨ではなく、舟状骨という足の骨の内側にみられる副骨の一つです。
外脛骨があっても必ず痛みが生じるわけではなく、症状がないまま生活している方もいます。しかし、スポーツなどによって繰り返し負担がかかると、外脛骨の周辺に痛みや腫れが現れることがあります。
特に成長期の子どもや運動量の多い方にみられやすく、走る、跳ぶ、踏み込むといった動作で症状が強くなる場合があります。足の内側の出っ張りが靴に当たり、痛みにつながるケースもあります。
有痛性外脛骨は、外脛骨の周辺に繰り返し負担が加わることで症状が現れると考えられています。スポーツによる負荷だけでなく、足の形やアーチの状態、靴による圧迫など、複数の要因が関係する場合があります。
スポーツによる繰り返しの負担
ランニングやジャンプ、切り返しなどを繰り返すスポーツでは、足の内側に負担がかかります。練習量が増えた時期や運動強度が高くなったことをきっかけに、外脛骨周辺に痛みが現れることがあります。
後脛骨筋による牽引
外脛骨の周辺には、足のアーチを支える働きを持つ後脛骨筋の腱が付着しています。運動などで後脛骨筋が繰り返し働くと外脛骨周辺が引っ張られ、刺激が加わることで痛みにつながる場合があります。
扁平足など足のアーチの影響
土踏まずが低くなる扁平足などでは、足の内側に負担が集中しやすくなることがあります。足のアーチが崩れることで後脛骨筋にも負荷がかかり、外脛骨周辺への刺激が増える場合があります。
靴による圧迫や摩擦
外脛骨が大きく突出している場合、靴の内側が出っ張った部分に当たりやすくなります。スポーツシューズやスパイクなどによって繰り返し圧迫や摩擦を受けることで、痛みや腫れが生じることがあります。
運動量の急激な増加
部活動を始めた時期や練習内容が変わったときなど、短期間で運動量が増えると足への負担も大きくなります。それまで症状がなかった場合でも、負荷の増加をきっかけとして外脛骨周辺に痛みが現れることがあります。
捻挫などをきっかけとした負担
足首を捻るなどのけがをきっかけとして、外脛骨周辺に症状が現れる場合があります。けがによって足の使い方が変化したり、外脛骨周辺に強い力が加わったりすることが痛みにつながるケースもあります。
有痛性外脛骨では、土踏まずよりやや上にある足の内側の出っ張りを中心として、痛みや腫れなどが現れます。運動時だけ痛む場合もあれば、症状が強くなると歩行などの日常動作でも痛みを感じることがあります。
足の内側が痛む
代表的な症状は、外脛骨がある足の内側の痛みです。走る、ジャンプする、踏み込むといった動作で痛みが強くなり、運動後まで痛みが残る場合もあります。
押すと痛みを感じる
外脛骨周辺を指で押した際に痛みを感じることがあります。足の内側に骨の出っ張りが確認でき、その部分を中心として圧痛がみられることも特徴の一つです。
足の内側が腫れる
外脛骨周辺への刺激が続くことで、痛みだけでなく腫れが現れる場合があります。状態によっては赤みを伴ったり、周囲が熱っぽく感じられたりすることもあります。
靴が当たると痛む
突出した外脛骨に靴が当たり、圧迫されることで痛みを感じる場合があります。普段の歩行では問題がなくても、硬い靴やスポーツシューズを履いたときに症状が強くなるケースがあります。
運動すると痛みが強くなる
ランニングやジャンプなど、足に繰り返し負荷が加わる運動によって痛みが強くなることがあります。運動を始めた直後は問題がなくても、練習を続けるうちに徐々に痛みが現れる場合もあります。
歩行時に痛みを感じる
症状が強くなると、スポーツだけでなく普段の歩行でも足の内側に痛みを感じることがあります。痛む部分をかばうことで歩き方が変わり、長時間の歩行がつらくなる場合もあります。
つま先立ちや踏み込みで痛む
つま先立ちや地面を蹴り出す動作では、後脛骨筋が働くことで外脛骨周辺にも負担がかかります。そのため、ダッシュやジャンプ、方向転換などの動作で痛みを感じることがあります。
有痛性外脛骨は、足の内側の痛みや腫れなどの状態を確認し、必要に応じてレントゲンなどの画像検査を用いて診断されます。外脛骨があるだけでは有痛性外脛骨とは限らないため、痛みの場所や発症した経緯などを含めて確認することが重要です。痛みが強く歩くことが難しい場合や、腫れが続いている場合などには、骨折やほかの足部疾患との区別も必要になるため、整形外科などの医療機関で状態を確認することが大切です。