肉離れと捻挫は、スポーツや日常生活などで身体に急な力が加わった際に起こることがある外傷です。どちらも痛みや腫れなどが現れることがありますが、主に損傷する組織が異なります。
肉離れは、筋肉が急激に伸ばされたり強く収縮したりした際に、筋線維などが損傷した状態です。太ももの裏側やふくらはぎ、太ももの前側など、走る、跳ぶ、急停止するといった動作で大きな力がかかる部分に起こりやすい傾向があります。
一方、捻挫は関節に通常の動く範囲を超えるような力が加わり、主に靱帯や関節周辺の組織が損傷した状態です。足首や手首、膝などに起こることがあり、転倒した際やスポーツ中に関節をひねったことをきっかけとして発症する場合があります。
肉離れや捻挫は、スポーツ中の急な動作や転倒、関節をひねる動作などによって発生します。運動の種類や身体に加わった力によって損傷する場所や程度は異なり、疲労や柔軟性など身体の状態が関係する場合もあります。
ダッシュや急停止
走り出す瞬間や全力で走っているとき、急に止まったときなどには脚の筋肉へ大きな力が加わります。筋肉が急激に伸ばされたり収縮したりすることで、太ももやふくらはぎなどに肉離れが起こることがあります。
ジャンプや着地
ジャンプや着地を繰り返すスポーツでは、筋肉や関節へ大きな負担がかかります。着地した際にバランスを崩して足首や膝をひねると、捻挫につながる場合もあります。
転倒や関節をひねる動作
段差で足を踏み外す、転倒して手をつくなどの動作によって、関節へ急な力が加わることがあります。関節が強くひねられることで、周辺の靱帯などを損傷する場合があります。
スポーツ中の接触
サッカーやバスケットボールなどでは、相手選手との接触や方向転換によって身体へ予想していない力が加わることがあります。その際に筋肉を傷めたり、足首や膝などをひねったりすることがあります。
筋肉の疲労
運動を長時間続けて筋肉に疲労が蓄積していると、普段と同じ動作でも身体をうまく動かしにくくなる場合があります。その状態でダッシュやジャンプなどの強い動作を行うことが、肉離れにつながることもあります。
急に強度の高い運動を行う
普段あまり身体を動かしていない状態から急に走ったり、強度の高い運動を行ったりすると、筋肉や関節に大きな負担がかかります。運動内容や身体の状態によっては、肉離れや捻挫を起こす場合があります。
肉離れや捻挫では、受傷した部分の痛みや腫れ、動かしにくさなどが主な症状です。損傷の程度によって症状には差があり、軽い痛みだけの場合もあれば、歩いたり体重をかけたりすることが難しくなる場合もあります。
動かしたときに痛む
肉離れでは損傷した筋肉を伸ばしたり力を入れたりした際に、痛みを感じることがあります。捻挫では負傷した関節を動かしたときに痛みが強くなる場合があります。
腫れが現れる
損傷した部分に炎症や出血が生じることで、腫れが現れることがあります。受傷直後には目立たなくても、時間が経過してから腫れが強くなる場合もあります。
内出血が現れる
筋肉や靱帯などの組織が損傷すると、皮下に内出血が現れることがあります。受傷した場所だけでなく、その周辺へ時間とともに広がって見える場合もあります。
体重をかけると痛む
足首や膝の捻挫、脚の肉離れでは、立ったり歩いたりした際に痛みを感じることがあります。損傷が強い場合には、負傷した側へ体重をかけることが難しくなることもあります。
筋肉に力を入れると痛む
肉離れでは、傷めた筋肉を収縮させた際に痛みが現れることがあります。走る、蹴る、つま先立ちをするなど、損傷した筋肉を使う動作が難しくなる場合があります。
関節を動かしにくい
捻挫による痛みや腫れが強くなると、負傷した関節を普段と同じように動かしにくくなることがあります。無理に動かすと痛みが強くなる場合もあります。
肉離れや捻挫と思われる症状でも、骨折や腱の損傷などを伴っている場合があります。強い腫れや変形がある、体重をかけられない、患部を動かせない、しびれや感覚の異常がある場合には、医療機関で状態を確認することが大切です。